中期経営計画

中期経営計画(2024~2026)の進捗



▶中期経営計画(2024~2026)恒久的な企業価値の創出をめざして

 2024年度より「恒久的な企業価値の創出をめざして」をテーマに新たな中期経営計画をスタートしました。課題の見える化を最優先とし、次世代に向けた恒久的な利益創出の仕組みづくりと人材育成に取り組んでいます。
 2年目の2025年度は、「効率的な業務プロセスの構築」を基本テーマに掲げ、前年度に実施した「業務プロセスの見える化」によって顕在化した生産性や成長を妨げる課題に対して、新たな意識、発想、着眼点から利益創出の仕組みを再構築していきます。
これにより、投資した資源を有効に活用し、効率的な事業運営が実現されているかを確認できる仕組みを検証します。そして、最終年度である2026年度には最大限の成果を生み出すべく改革を実行していきます。


▶BXグループの使命とめざす姿 BXグループの使命とめざす姿
   永続的利益の拡充に努め、適切なキャッシュフローアロケーションにより、安定、充実した株主還元や、ESG対応、人的資本のさらなる充実に努め、恒久的な企業価値の創出をめざします。
 あらゆる事業活動において、優れた品質で社会の発展に貢献することですべてのステークホルダーからの期待に応えていきます。


▶重点施策
「恒久的な企業価値の創出」のため4つの重点施策を推し進めていきます。 4つの重点施策


▶利益向上に向けた事業戦略への取り組み
 資本コストを意識した事業ポートフォリオ管理強化のため、事業毎に売上高成長性、ROICでポートフォリオを組み「資本収益性を意識した事業の見極め」と「経営資源配分の最適化」を推し進めています。
各事業を基幹事業と注力事業に分け、以下の方針のもと収益性の向上と事業規模の拡大を図っていきます。

事業ポートフォリオに関する基本的方針(事業の方向性) 事業ポートフォリオ







▶資本コスト経営の実践について
 BXグループではROICおよびBxVA(投下資本に対する付加価値額)を経営指標として定め、社内においても資本コストを業績評価項目に取り入れ、資本コストとバランスシートを意識した経営戦略を推進しています。BxVAの最大化に向けては、ROICツリーを現場レベルに落とし込み、事業特性に応じたKPIの設定と効果的なPDCA体制の確立を図ることで、現場での具体的なアクションにつなげ、さらなる企業価値向上をめざしていきます。
   BxVAの目標達成に向けては、収益体質の強化が課題であると認識しており、収益性の改善と資本効率性の向上を図るためROICツリーのさらなる浸透に取り組んでいきます。ROICツリーの活用により、現場レベルでの収益改善、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の短縮、固定資産回転率向上といった具体的なアクションにつなげると共に、PDCAサイクルを回すことでROIC向上を図り、BxVAの最大化を実現します。
 ROICツリーの浸透を通じて、社員一人ひとりが日々の業務の中で自身の取り組みがROIC向上にどうつながるかを理解し、意識を高めることで、BXグループ全体として資本コストを意識した経営の推進を加速させていきます。

ROICツリー



▶経営目標に対する進捗

2025年3月期の業績
 2025年3月期は企業収益の改善を背景に雇用・所得環境の改善や設備投資の拡大が進み、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、エネルギー価格・原材料価格の高騰、人手不足による供給力の低下、海外経済の不確実性の高まりなど、先行きの見通せない状況で推移しております。建設・住宅業界においても、建設需要は底堅さを維持しているものの、建設コストの高騰などの影響により、新設住宅着工戸数は弱含みの動きが続くなど、依然として不透明な状況が続いています。
 このような中、当社は売上高・営業利益共に過去最高を記録しましたが、計画未達となりました。売上高は海外事業、ドア事業、メンテナンス事業の売上拡大が寄与した一方で、倉庫向けの重量シャッターの販売数量が減少したことにより、シャッター事業の売上高が減少。営業利益については、シャッター事業の適正な販売価格への引き上げや、利益率の高いメンテナンス事業の拡大が寄与しましたが、ドア事業における収益構造の整備未達により事業コストの上昇を補えずに赤字となったことが計画未達の主な要因です。
 資本効率性については、政策保有株式の縮減に伴う投資有価証券の売却益と受け取り賠償損害金の特別利益の計上により、ROAは6.4%、ROEは12.1%と目標を達成しましたが、営業利益の計画未達により、ROICは計画8.2%に対して7.9%、BxVAも計画12億円に対して7億円にとどまりました。

2026年3月期見通し
 当社を取り巻く建設市場においては、非住宅投資が引き続き堅調に推移する一方で、住宅投資は住宅価格の高騰が続いていることから軟調に推移すると見込まれます。さらに、物流の停滞が懸念される「2024年問題」の本格化やエネルギー価格・輸送費の高騰などさまざまな景気下振れリスクも懸念され、先行きは依然として不透明な状況が続くと予想されます。
 2026年3月期の課題は収益体質の強化です。適正な販売価格への引き上げ、ドア事業における収益構造の整備を通じて基幹事業の収益改善を図り、売上高2,400億円、営業利益168億円をめざします。また、資本効率性向上に向けては、ROICツリーを活用した現場レベルでのアクションプランを実践することでROE10.0%、ROIC9.4%をめざします。

2026年3月期見通し BxVAツリー図
2026年3月期見通し PBRの向上に向けて
2025年3月末のPBRは1.18倍と、前期の1.19倍を上回れなかったことを課題と捉え、PBR向上のためのROEおよびPER向上に資する以下施策に注力していきます。
❶ 適正な販売価格への引き上げや収益体制の強化による営業利益の改善・拡大
❷ 資本コストや株価を意識した政策保有株の縮減、配当性向40.0%を目安とした株主還元の向上
さらなる株主還元の拡充を目的とした20億円を上限とした自己株式の取得実施(2025年8月 終了)
❸ サステナビリティを追求した経営基盤の強化よる経営リスク縮小
❹ 投資家との積極的な対話や情報開示による成長期待値の向上




▶事業成長や株主還元のバランスを意識した戦略

キャッシュフローアロケーション戦略
 中期経営計画では、収益性の成長と併せて資本効率性の向上を図り、今後の成長に必要なキャッシュ・フローの創出をめざします。加えて、最適な資本構成の方針に基づき負債調達を実施することで、650~700億円のキャッシュインフローを想定しています。これを原資に、成長投資としての設備投資および戦略投資に対し、3年間累計で350~450億円を投じる予定です。また、配当性向40%を目安に、安定的かつ継続的な株主還元を実行していきます。 キャッシュフローアロケーション

成長投資
 2025年3月期は、生産性向上を目的とした生産設備の刷新および工場の建替えを含む建屋の老朽化対策として56億円の投資を実施しました。加えて、働き方改革および生産性向上に向けたソフトウェア開発費などのシステム関連投資として6億円を投じ、計62億円の投資を行いました。
 2026年3月期は、総額80億円の投資を計画しており、主に生産性向上を目的とした生産設備の刷新および老朽化対策に66億円、DX推進に向けたシステム関連投資に8億円を予定しています。
 引き続き、事業ポートフォリオに関する基本的方針(事業の方向性)に則り、事業への投資、システム関連投資、人的投資など企業価値の創出につながる設備投資、戦略投資を実行していきます。

株主還元
 中計の重点施策として「事業成長や株主還元のバランスを意識した財務戦略」を掲げており、配当性向40%を目安とした安定的かつ継続的な配当を基本方針としています。
 この方針のもと、2025年3月期は19円増配し、74円としています。2026年3月期の配当性向は45.8%と予想していますように、配当性向40%を上限とは捉えず、今後もキャッシュフローアロケーションの考え方に基づき、さらなる引き上げを検討していく考えです。
 企業価値および資本効率の向上を図るため、株主還元方針を拡充し、2026年3月期には20億円を上限とした自己株式の取得を実施しました。
 株主総利回り(TSR)につきましては、2020年3月期の期末株価785円を基準とした場合、2025年3月期のTSRは271.2%となり、配当込みのTOPIX(東証株価指数)213.4%を57.8%上回るパフォーマンスとなっております。今後もTSRを意識した経営を継続していきます。 株主還元策