経営情報

事業等のリスク

当社グループの事業に係るリスクについて、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項は以下の通りです。当社グループでは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。

なお、文中における将来に関する事項は、2020年3月期連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

1. 感染性ウイルス禍による事業活動への影響

2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症「COVID-19」では、感染者と死亡者が全世界に急速に拡大するパンデミックにより世界経済へのマイナス影響は拡大の一途を辿っています。国内においては、様々な業種において企業活動が縮小、停滞し、設備投資の計画も凍結せざるを得ない状況も予想され、当社グループを取り巻く建設業界においても、進行中の工事の中断、さらには建設計画の中止や延期が検討される状況において、受注及び売上の減少が考えられます。

今後、世界保健機関がパンデミックと認定する新たな感染性ウイルスの発生は、時期や場所、頻度も含めて予測不能であり、終息時期も容易に見通せない状況にあっては、世界及び日本経済へのダメージは計り知れず、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

2. 地震やその他の自然災害等による製品出荷と緊急の修理対応への影響

当社グループは、全国に販売、製造、修理点検を行うサービス拠点を配置しており、その中には地震発生率が世界の標準より高い地域もあります。今後、そうした地域で災害が発生した場合、その被害を最小に食い止める体制を敷いていたとしても、完全に防御できる保証はありません。

今後の仮説として、首都圏直下、東海地方、南海トラフ等における巨大地震や想定外の自然災害等が発生した場合、当該地区に設置する各生産、販売、サービス拠点において、製品の供給体制の複数化や販売・管理・修理拠点の統合化など対策は進めていますが、製品の生産能力低下や出荷及び供給、季節製品の故障等に伴う緊急の修理対応が遅延することは避けられず、顧客への対応に支障を来し、売上の低下を招く可能性があります。さらに、当該地区の拠点に被害があった場合、その修復または代替のために多大な費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。。

3. 資材等の調達

当社グループは、鋼材(鋼板・ステンレス等)を主たる原材料とする事業(シャッター関連製品事業、建材関連製品事業)が売上高の大部分を占めています。現在、これらの製造に必要な鋼材を複数の会社から購入していますが、市況や円安の影響により鉄鋼原料や原料炭等の価格が上昇した場合、鋼材の価格についてもその影響が及び、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

4. 製品の性能保持や安全対策

当社グループは、防火シャッターや防火ドアなど防災対応の製品を各種取り扱っており、これらの製品は火災発生時など緊急の際に、防火区画を形成して火災の延焼を防ぎ、安全な避難経路を確保する性能が確実に発揮されなければなりません。そのため、建築基準法の一部改正により、2019年6月より、1年以内ごとの定期検査と報告が本格的にスタートしましたが、医療施設などでは通常業務を優先する等の理由から、定期検査を実施できない状況もあります。また、検査対象となる建築物は国が一律に定めた以外に、地方自治体が地域の実績に応じた指定を行うため、全ての建築物に設置された防火設備が検査報告の対象にならないことから、保守点検契約が一挙に進むものではありません。これらのことは、火災発生時における安全性の担保への潜在的なリスクとなっています。

さらに、建物の開口部に設置される主に管理用として使用される重量シャッター等に関しては、特に安全性に関する厳密な性能が要求されます。重量シャッター等には障害物感知装置など安全性を高める装置を標準装備していますが、これらの装備によっても、地震等の不測事態の発生や製品自体の経年劣化、構造躯体の劣化、保守点検の任意契約及び未実施等により、万一の事故の発生を防げるとまでは言い切れません。重量があり、可動する開口部製品を取り扱う当社グループにおいては、施工後のメンテナンスまで含めて一貫した責任体制を敷いていますが、万一、重大事故が発生した場合、当社グループのブランドイメージが損なわれ、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

5. 民間企業設備投資、 新設住宅着工戸数、非住宅着工床面積低迷の影響

当社グループの先行指標とする民間企業設備投資、新設住宅着工戸数、非住宅着工床面積について、東京オリンピック・パラリンピック関連施設の建設が一巡した後、AIやIoTの導入を背景とした研究開発費やIT投資、首都圏を中心とした都市再開発、eコマースの拡大に伴う大型物流倉庫など、非住宅を中心に建設需要が見込まれるものの、新型コロナウイルス禍により、建設工事の中止や遅延、新規の設備投資が抑制される動きが加速した場合、その影響は計り知れません。

また、当社グループは戸建て住宅・集合住宅向けにガレージシャッターや窓シャッター、玄関ドアの他、基礎鉄筋及び木造接合金物から鉄骨階段などを取り扱っており、今後も新設住宅着工戸数が低迷し、その傾向が長期化するとともに、新型コロナウイルス禍の終息が長期化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

6. 企業買収及び他社との業務提携

当社グループは、経営の効率化と競争力強化のため、企業買収及び他社との業務提携による事業の拡大を行うことがあります。企業買収及び他社との業務提携後において、市場環境変化等の理由により、当初期待した成果をあげられない場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

7. 業績の季節的変動

当社グループにおけるシャッター関連製品事業及び建材関連製品事業については、年度末に完成引渡しが集中する傾向にあり、適切または十分な人員を確保できなかった場合に、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

8. コンプライアンスリスク

当社グループは、各種法令諸規則が遵守されるよう、すべての役員及び社員に対するコンプライアンスの徹底を図っていますが、万一、各種法令諸規則に抵触する行為が発生し、コンプライアンス上の問題に直面した場合には、監督官庁等からの処分、訴訟の提起、社会的信用の失墜等により当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。

9. 海外事業展開に伴う影響

当社グループは現在、ベトナム、インドネシアを中心とする東南アジア諸国と、オーストラリアにおいて事業を展開していますが、現地の政情及び経済情勢の急激な変化をはじめ、東シナ海における領有権を巡る軍事的な緊張感の高まりや全世界的なテロの影響、新型コロナウイルス禍等により事業を継続できない場合に、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

10. 公正取引委員会との審判による影響

当社は、2010年6月9日に、公正取引委員会から独占禁止法に違反する行為があったとして排除措置命令及び課徴金納付命令を受けましたが、違法行為はないという見解から審判請求の手続きをとり、同年11月10日より審判を開始しています。

今後、同委員会から下される審決の内容及び時期について現段階で予測することはできませんが、その内容によっては、訴訟に発展する可能性や業績に影響を及ぼす可能性があります。