「接着工法」によるスチールドア製造で脱炭素社会の実現とSDGs達成に貢献~環境負荷低減と働き方改革に繋がる環境配慮型スチールドア「SGD」をご提案

当社では、公共建築工事標準仕様書への「接着工法」追加記載を受け、環境負荷低減と働き方改革に繋がる「接着工法」によるスチールドアの製造を積極的に推し進めています。

スチールドア

 商業施設やオフィスビルの非常階段などに数多く設置される「スチールドア(防火ドア)」の製造は、これまで「溶接」および「小ねじ止め」の2種類による組立方法が国土交通省が監修する「公共建築工事標準仕様書(以下、標準仕様書)」で規定されていました。これが標準仕様書の令和4年版において、「接着剤を使った組立方法(以下、接着工法)」が新たに追加されたことで3種類の組立方法が可能になり、当社グループではこの接着工法によるスチールドアの製造を開始しました。そして、このスチールドアを脱炭素社会の実現とSDGs達成に貢献する環境配慮型スチールドア「SGD」としてラインアップし、お客様への提案を進めています。

CO2削減による環境負荷低減と作業環境の改善による働き方改革の実現

接着工法 「接着工法」は接着剤で組み立てるだけなので、溶接によるスチールドア製造の作業時間と比べて、1枚あたり約60分の短縮になります。また、アーク溶接や半自動溶接機を使用する際は、溶接ヒューム(溶接の過程で発生する有害性の粒子状物質)や一酸化炭素などが発生してしまいます。「接着工法」であれば、そういった有毒ガスが発生することがなく電力使用量も削減されます。環境配慮型スチールドア「SGD」は、この接着工法と軽量化により、CO2の削減(※)=“脱炭素”による「環境負荷低減」同時に、作業環境の改善による「働き方改革」に繋がる、SDGs達成に貢献するドアとなります。
※接着工法と軽量化によりドア1枚当たり約35㎏相当のCO2を削減できることから、年間約700トン(2023年見込み)のCO2削減を見込んでいます。

耐食性と意匠性が向上

「接着工法」のメリットとして、溶接痕を消すためのサンダー仕上げが不要となりますから、ドアの表面に施された亜鉛メッキ層を傷つける心配がないため、「耐食性」の向上による“サステナブル建築”に繋がります。また、これまでスチールドアでは溶接があったために扱いづらかった色・柄の付いた、いわゆる化粧鋼板の対応の可能性が広がるために、ドアの「意匠性」が向上します。

「溶接」と変わらない品質基準

ねじり強度試験 「接着工法」で製造されたスチールドアは、当社の試験検証施設「ライフイン環境防災研究所」にて「吊り下がり試験」「ねじり強度試験」「10万開閉の耐久試験」などを行い、品質基準が保証されているため、溶接で製造したものと何ら変わらない性能が実証済みです。また、接着剤そのものについても、日本接着剤工業会のご協力により、接着剤の強度を測定する「引っ張りせん断強度試験」をはじめ、「耐湿耐久性試験」「熱劣化試験」「寿命予測」を行っています。


当社グループは、今後もCO2の削減による環境負荷低減と、作業環境の改善による働き方改革を実現する環境配慮型スチールドア「SGD」の提案を通じて、脱炭素社会の実現とSDGs達成に貢献する取り組みを積極的に推し進めてまいります。


<環境配慮型スチールドア「SGD」が貢献するSDGs>

環境配慮型スチールドア「SGD」は、接着工法と軽量化によりドア1枚当たり約35㎏相当のCO2を削減(ドアサイズ間口900mm、高さ2,100mm、当社従来製品比)できる製品です。脱炭素社会の実現に向けて地球温暖化対策に貢献します。


環境配慮型スチールドア「SGD」は、省エネ、省資源、リサイクル、有害物質排出抑制を図り将来にわたって維持向上させていくサステナブル建築に貢献します。接着工法は鋼板のめっき層を傷つけることがないため、錆びにくくなります。また、軽量化により使用者にとってもドアの操作性や使い勝手が高まります。

環境配慮型スチールドア「SGD」は、溶接や研磨作業を減らすことでアーク溶接等の作業時に発生する粒子状物質(有毒性)のガスである溶接ヒュームや粉塵の発生を抑え、作業環境の改善に貢献します。また、軽量化により製造や運搬時にも人にやさしい環境を提供し、働き方改革にも繋がります。

環境配慮型スチールドア「SGD」は、接着工法と軽量化などにより、生産性の向上と脱炭素社会の実現に向けて貢献できる製品です。今後もスチールドアの常識を変えていく技術革新に取り組んでまいります。




接着工法 国が定める標準仕様書への「接着工法」追加記載の実現に尽力した当社社員のインタビュー記事はこちらです(note記事リンク