BXグループの強み

BXグループは、優先して解決すべき社会課題を「CSR4憲章マテリアリティ」として4憲章毎に設定しており、BXグループが誇る「技術力」「施工力」は、社会と共有する価値の創造をめざした成長モデル「BX-CSV」の構築を支えるコアコンピタンスです。

  • BXグループの強み「技術力」

    開発から資材調達、販売、製造、物流、施工、メンテナンスまで、一連のバリューチェーンを支えるBXグループの「技術力」。創業当初から続く課題解決への挑戦によって磨かれてきた「技術力」は、市場から「技術の文化」と評価をいただいてきました。
    BXグループならではの価値あるソリューションを、いち早く社会に提供するために、さらなる「技術力」の進化を後押しするさまざまな取り組みを紹介します。
    BXグループの技術が叶える商品力
    快適環境ソリューションの具現化
    課題解決型の技術開発で新市場を切り開き、ライフスタイルの変化に応じた「新しい住まい方」の実現に日々チャレンジしています。長期的な視点で、環境配慮商品の開発に産官学連携の共同研究やプロジェクトで取り組んでいます。
    新しい価値へのチャレンジ
    商品力を強化する取り組み

    文化シヤッターの商品開発部は試験・評価機関であるライフイン環境防災研究所の施設内に拠点を置き、また製造部門の小山工場に隣接していることで、タイムラグなくアイディアを試作できるなど、開発、製造、技術の連携により商品化のレベル向上とスピードアップにつながっています。「他と異なる目の付けどころ」であがってきた現場からの声を具現化し、課題解決に貢献する新しい価値創造をめざしています。

    「面白い」にチャレンジする技術大会
    年に一度開催される技術大会は開発者たちにとって日頃の基礎研究や「面白い」「世の中にないもの」にチャレンジできる大きな機会です。商品開発部のほか、ドア・パーティション事業本部の技術者、ライフイン環境防災研究所の所員が数人ずつチームを作り、共同でものづくりに挑戦します。継承するチャレンジ精神が発揮される貴重な場となっており、経営幹部ほか、営業を代表するエリアの支店長や本社部室長などが出席し、それぞれのチームの作品を吟味、活発な意見交換が行われます。自由な発想による技術大会は、BXグループの技術イノベーションの発信源となっています。
    BXグループの技術力を底上げする
    ライフイン環境防災研究所
    各種性能試験や基礎技術の研究および、商品の評価、安全性の検証や評価基準の設定までを実施する総合的な試験・研究施設として、BXグループの「技術力」を支えています。
    国際規格ISO/IEC 17025を取得した試験施設として、技術能力を認定されています。
    充実した試験設備と試験方法や技術能力等が国際基準に適合することから、グループ内の品質確保や向上だけでなく、外部からの委託試験を受け入れ、第三者機関として客観的な評価をしています。
    試験研究所機能
    認定範囲
    基礎技術研究
    文化シヤッターのコア技術

    ライフイン環境防災研究所では、自社内での試験・評価を可能にする「桶川テクニカルセンター」を開設して以来、その機能を拡充させながら商品開発の根拠となるさまざまな検証データを蓄積してきました。文化シヤッターのコア技術力ともいうべき基礎研究の成果を活用し、安心・安全を追求した社会の役に立つソリューションを、スピーディーに社会に提供する開発支援を行っています。
    当研究所は2009年に国際規格ISO/IEC 17025を取得、建材メーカーとしては例のない大型試験設備も多数導入しており、さらなる試験分野の拡充を図っています。2017年には新たに「耐震試験装置」や「止水試験場」を導入し、大規模地震や自然災害発生時において、人々の命と都市機能を守るソリューション開発をサポートしています。環境と防災という喫緊の課題解決に向けて、今後は多様な組織との価値共創をめざし、さらなる基礎技術の研鑽に努めていきます。

    耐震試験装置のデータ活用事例
    学校用間仕切「プレウォールシリーズ」
    BXグループでは、大規模地震の地震力(地震の揺れによって建物や商品に働く力)と建具の破損・機能損失の関係性をより深く追求し、地震動に対応した商品開発を進めています。
    学校用間仕切り「プレウォールシリーズ」は、震度7クラスの地震でも脱輪による倒れや扉の脱落のない独自の「はずれ止め構造」が施されており、災害時には避難所としての機能も果たす学校施設において、より高い安全性の確保に貢献する商品です。
    地震動の検証は、ライフイン環境防災研究所に導入された3次元大型振動台の「耐震試験装置」で過去に発生した震度6以上の地震における実際の波形と揺れを再現し、地震に対する性能を確認することで、地震後においても扉の開閉が可能なことが確認され、脱輪・脱落がないだけでなく、安全に避難できることが実証されました。
    木製仕様SAW105A
    品質の確保・向上
    安心・安全の追求

    BXグループの提供する商品の安心・安全はライフイン環境防災研究所が設定する評価基準により決定されます。商品化されるまでにはさまざまな工程がありますが、法制度はもとより、より厳しい基準で設定された試験と品質基準をクリアしたもののみが商品となります。自社内での試験評価には第三者としての厳正な視点が必要ですが、「造りやすさ」という生産者視点や開発者視点、そしてお客様の使いやすさを追求する使用者の視点も同じように重要です。このようにBXグループでは自社内試験評価の特性を活かした独自の評価マネジメントシステムを構築しています。

    体感ゾーン

    創業当初からの商品開発の歴史や、象徴的なプロジェクト事例等の展示をはじめ、さまざまな商品を実際に「見て・触って・体感できる」文化シヤッターの技術が結集した施設です。 2019年度は718名の見学者が訪れました。

  • BXグループの強み「施工力」

    一連のバリューチェーンを支える「技術力」を活かし、建物空間に最善の価値を生み出し続けているのが、創業以来培い、継承してきたBXグループの「施工力」です。
    行動の指針となる「文化シヤッター 設計施工 理念と行動」、それを実践する工事員を基盤として、工事能力、施工品質、施工効率の3つを向上させることで、ステークホルダーに提供する価値の最大化をめざしています。
    ※工事:製品の取り付けなど現場で作業すること
     施工:工事に関わる業務全般(計画、管理、現場工事など)
    施工力の強化を支える
    基盤づくり
    設計施工の行動指針

    文化シヤッターでは、設計施工における理念と行動指針を、従業員や協力会社の工事員の共通価値とすることを目的として「文化シヤッター 設計施工 理念と行動」を掲げています。
    これは日々の仕事の意義を明確に示す道標であり、お客様のもっとも近くにいる技術者としてのあるべき姿を記したものです。設計施工に関わる一人ひとりが、主体性を発揮し、創業以来培ってきた知恵と技術を結集させることで、空間に最善の価値を提供し続けることをめざしています。

    工事員の確保と定着率の向上

    文化シヤッターでは、製品の取り付け等の施工作業を主に協力会社が行っており、担い手となる工事員の高齢化や人材不足などが課題となっています。そこで社内に工事課を設置し、工事員を社員(以下、BX施工社員)として採用する工事内製化を推進すると共に、外国人技能実習制度に基づいた技能実習生の受け入れを行っています。また協力会社の新人工事員を、ある一定期間において契約社員として雇用し、自立するまでの賃金を保証する「工事員育英制度」を構築するなど、工事員の増員と定着率の向上に向けた環境整備を進めています。
    工事員の増員により、お客様の要望にタイムリーに応えることができる工事体制を構築すると共に、将来的には、BX施工社員が中心となり、標準施工や独自の施工技術を継承していくことで、グループ全体の「施工力」の強化につながることを期待しています。

    VOICE
    文化シヤッター
    設計施工企画部
    工事課(当時)
    LÊ TRỌNG THẬP
    (レー チョン タップ)

    日本の高度な技術を身につけるため、技能実習生として文化シヤッターに入社しました。ベトナムとの文化や言語の違いに戸惑いながらも、日々の課題に全力で取り組んでいます。日本で働き始めて驚いたのは、作業スケジュールや納期の管理を徹底していることです。施工現場での安全第一はもちろんのこと、納期までに品質の高い製品を確実に取り付けることができるよう、先輩から専門的な技術や知識を吸収し、一日も早く一人前の工事員として自立したいと思います。
    日本で培った経験を活かして、ベトナムの日系企業で活躍することをめざしています。将来はベトナムの技術発展や日本との関係づくりにも貢献していきたいです。

    BXグループの施工力を
    強化させるための取り組み
    工事員・営業担当者の工事能力の向上
    文化シヤッターでは、「知恵と技術を結集し、空間に最善の価値を提供し続ける」を設計施工における一つの理念とし、工事員の工事能力向上や多能工化をめざした独自の教育プログラムを構築しています。教育機会を増やすため、結城研修所(茨城県)と姫路研修所(兵庫県)の東西2拠点体制を整備し、新人工事員研修や特別教育(職長教育、低圧電路、アーク溶接等)など、多様なプログラムの研修を年間30回以上実施しています。またコンプライアンス意識向上や施工現場での基礎ルールの理解・浸透のため、営業担当者を対象とした勉強会やe-ラーニングを実施し、工事能力の底上げを図っています。
    今後は工事内製化により増加するBX施工社員の教育を強化し、“施工技術の継承者”の育成を進めていきます。
    新人工事員研修
    シャッター技能研修
    施工品質・施工効率の向上
    独自の施工資格制度の構築と運営

    文化シヤッターでは、独自の「認定工事製品工事資格制度」を構築し、施工精度が特に品質に直結する製品を、専門的な研修を受講した工事員(認定工事士)のみが施工できるようにすることで、安定的な施工品質を確保しています。中でも大型シャッター、重量シャッター等の施工に必要な「溶接技能認定」では、実技試験の実施、試験設備での施工品質チェックなど、より高い施工品質を担保するために認定基準を高く設定しています。
    今後も教育体制の強化による資格取得率向上を図ると共に、より安定的でお客様満足度の高い施工品質を追求していきます。

    デジタル化による施工品質・施工効率の向上

    文化シヤッターでは、設計施工分野において主に以下2つのデジタル化を推進し、施工品質・施工効率の向上を図っています。

    1. 施工マニュアル(取付説明書)のデジタル化

    文化シヤッターでは、施工技術・手順を平準化し、現場での施工効率を向上させるため、施工マニュアル(取付説明書)のデジタル化を推進しています。タブレット端末やスマートフォンで閲覧可能な「施工マニュアル閲覧システム」を運用することで、多種多様な製品の施工方法・手順を時間や場所を問わず確認することが可能となったほか、製品改良などによる施工方法の変更を迅速に反映できるといったメリットも生まれています。
    今後は工事員が施工手順をより正確に把握できるよう、マニュアルに動画や音声を付加し、さらなる施工効率の向上をめざしていきます。

    2. 社内検査表作成アプリの活用

    施工品質を向上させるためには、施工後に行う検査の品質や効率を高めることが重要になります。文化シヤッターでは、施工後の検査箇所をリスト化した独自の社内検査表を使用し、徹底した品質チェックを行うことで、安定的な施工品質を確保しています。
    2020年度からはタブレットやスマートフォン等で検査・点検業務を行うことができる社内検査表作成アプリ「See-Note」を活用し、社内検査表のデジタル化を進めています。従業員は検査から社内検査表の作成までを現場で完結できるほか、データによる現場情報の共有により、柔軟な協力体制の整備や上司による進捗管理が可能になるなど、検査の品質や効率の向上につながっています。
    今後は社内の基幹システムとの連携により、現場情報の入力自動化などの機能を加え、さらなる検査効率の向上をめざしていきます。