地球と共に

環境負荷を軽減した企業経営

BXグループの環境への取り組み

創業者の残した「誠実をもって奉仕することで社会に認められ成長する」という奉仕の精神は、地球環境にも真摯に向き合い、利益を分け合う共存・共生をめざすことを示唆しています。BXグループがめざす「快適環境ソリューショングループ」は、時代によって変化するライフスタイルに適した快適な環境で、人々が安心・安全に暮らせる社会であり、この快適環境を未来とも分かち合うことが重要です。しかしながら、地球環境は多くの危機に直面しており、温室効果ガスの排出による温暖化や、気候変動による大規模自然災害の増加、水不足や生態系の破壊など、山積した問題がより深刻化しています。BXグループは創業当初より環境法令遵守はもとより、環境に配慮したものづくリに取り組んできました。今後の豊かな暮らしのために、今、そしてこれから、BXグループとして何をすべきなのか、より長期的な視点で新たな取り組みに挑戦する必要があると考えています。そこでBXグループは、環境負荷を限りなくゼロに近づける脱炭素活動という、新しいチャレンジに向けてスタートを切りました。脱炭素社会の実現をめざした新しい価値創造への挑戦をさらなる成長の機会とし、持続可能な地球環境への貢献と企業の成長・発展の両立を図ります。

環境経営システムの構築と環境戦略

世界が直面する環境課題に対し、国際社会は国連が主導するSDGsやパリ協定などの目標達成に向けて取り組みを加速させており、企業は主体的に課題解決の一役を担うよう、求められています。また、企業経営のサステナビリティを評価するESG投資は、国内においても急速に拡大しており、特に環境分野(Environment)においては、投資家から、財務情報と一体化した情報開示が求められています。
BXグループでは、CSR憲章に掲げる「地球と共に」のもと、事業の継続には地球環境の保全が最重要課題であるとの認識を強めており、バリューチェーンのあらゆる面において、環境に配慮した継続的な取り組みを推進しています。環境マネジメントにおいては、環境方針を軸にエコアクション21を基盤とした独自の環境経営システム(EMS)を構築しています。また、CSR憲章に基づきBXグループの環境政策における課題を抽出し、マッピングにより重要度を明確化、持続可能な地球環境保全のために取り組むべきマテリアリティを再設定しました。今後は脱炭素活動の開始により、明確なビジョンに向かって中長期目標を設定し、PDCAサイクルを運用することで着実に成果を上げていきます。

環境推進体制

BXグループの環境推進体制は、社是・経営理念に基づくCSR憲章と環境方針に則り、環境政策の企画、立案のほか、グループの環境活動を管理運営する「地球と共に委員会」が中心となっています。今後はより円滑な環境活動を確実に実施するため、さらなる体制の強化を図ります。

環境バリューチェーン(リスクと機会)

BXグループでは、環境分野における事業プロセス全体に与える影響を重要な課題の一つとして認識しています。気候変動の緩和については、BXグループの提供する製品・サービスの省力化と、事業活動による環境負荷の低減により、脱炭素社会の実現に貢献していきます。また同時にエコ・防災事業をさらに発展させ、気候変動による影響の最小化をめざすことが、BXグループにとっての大きな機会であると捉えています。今後も機会の拡大に向けた議論を引き続き進めていきます。

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調達ガイドラインの推進

文化シヤッターでは、サプライヤーの法令遵守や環境への取り組みを支援し、事業活動におけるライフサイクル全体で環境経営を推進することを目的に、環境項目を含めた調達ガイドラインを制定しています。毎年実施しているアンケート調査の結果はサプライヤーにフィードバックし、改善に向けたコミュニケーションの機会を設けています。またアンケートの結果を社内ポータル上に開示することで、他部署ともサプライヤー情報を共有しています。今後は、「グリーン購買ガイドライン」の見直しを図り、当社の環境への取り組み姿勢とより明確な基準をサプライヤーと共有することで、サプライチェーン全体でさらなる環境負荷の軽減をめざします。

環境人材の育成

環境活動の推進には、環境理念を共有し、環境問題を主体的に考え、自らの行動に反映させることのできる人材の育成が重要であると考えています。環境知識の平準化を図る教育機会の提供や、参加型の環境活動を通じ、次世代を担う環境人材の育成を実施しています。

e-ラーニングを活用した環境教育および意識調査の実施

年に一度、環境に関する基本的な知識の確認と、テーマアップした環境に関する話題提供など、幅広い知識の習得をめざしたe-ラーニングを実施し、従業員の環境リテラシー向上を図っています。個人として、市民として、そしてBXグループの従業員として、地球環境の未来を担う責任を持ち、環境問題に真摯に向き合うことで、一人の行動が変わり、組織としての行動が変わると考えています。その他、e-ラーニングのシステムを活用し、SDGsの達成に向けた取り組みについてのアンケート調査を実施、環境問題について自主的に考える機会になると同時に、調査結果をフィードバックすることによって、全国に取り組みが広がることを期待しています。

廃棄物削減およびゼロエミッションのグループ展開

あらゆる事業活動の中で発生する廃棄物について、BXグループでは排出量をできる限り抑制し、再利用やリサイクル資源として活用する取り組みを推進しています。特に生産拠点の各工場では、あらゆる廃棄物を原材料などにして有効活用することで、エミッション(排出)ゼロをめざすゼロエミッション活動を推進しています。文化シヤッター7工場(千歳、秋田、小山、掛川、姫路、御着、福岡)、およびBXティアール埼玉工場、BX新生精機、BX鐵矢、BX文化パネル播磨工場、BX朝日建材においてゼロエミッションを達成し、継続中です。
2019年度は新たにBXルーテス奈良工場がゼロエミッションに挑戦、達成しています。キックオフミーティングでは、活動の中心となる推進メンバーが達成要件や他工場の実施事例などのレクチャーを受け、この活動がSDGsの達成に向けた取り組みであることを共有しました。今後も引き続きグループ内での展開をめざし、資源の有効活用により廃棄物を出さない循環型社会の構築に貢献していきます。

VOICE
BXルーテス 奈良工場
乾 栄治(右) 岡田 善行(左)

奈良工場が先陣を切ってゼロエミッションに挑戦することになり、当初は不安とプレッシャーでいっぱいでした。リサイクルの業者によって処分方法や取り扱う廃棄物の種類も違い、調整にいろいろと難しい面もありましたが、業者の方のご指導のおかげで、一つひとつクリアすることができました。リーダーの岡田さんを中心とした推進メンバーで廃棄物置場を新しく設置し、分別をわかりやすくするよう工夫すると、徐々に多くの人が協力してくれるようになり、工場全体に一体感が生まれ活動が加速するようになりました。おかげで予定よりも早く達成要件を満たすことができ、担当としても達成感を感じています。